短編RPG制作 – その10 ストーリー構成:ダレない・挫折しない・変化に強い

また久しぶりです。
ウディコンが始まりましたね!色々遊ばせてもらっています。

私は去年の今頃はウディタを知らなかったので、
リアルタイムではコンテストの様子を初めて見るのですが、
参加者でなくとも、程良い緊張感が有って新鮮です。

ゲームを完成させるだけでも拍手物ですが、やっぱり競争は良い物が集まりますね。
完成度の高さもそうですが、ウディタで出来る事の多さに驚いてます。

現在15作品ぐらいプレイしてますが、今回は投票者として参加させてもらおうと思ってます。


承前。
さて、私もちまちま進めている短編RPGですが、引き続きストーリーについて書いておきます。
今回は全体構成の話です。プロットの前段階ですね。

私にとっては雲をつかむような話ですが、
重厚長大な話を作ろうとしても破綻するのは目に見えているため、
以下の3つを目指し、コンパクトな物にしたいです。

 (1) ダレない(プレイヤーが飽きない)
 (2) 挫折しない(私が)
 (3) 変更に耐えられる

(3)が結構重要です。と言うのは、終盤になっても、きっとストーリーに変更を加えたくなってくるからです。
面白くするためだけでなく、「ボリュームが大きすぎるから縮めたい」とか、
「物足りないから付け足したい」とか。

最初、映画を参考に、いわゆる三幕構成を勉強してみようと思ったのですが、
今回作ろうとしている物に関しては、連載漫画の構成が参考になると判断しました。
週単位・月単位の短いスパンで、「読者に飽きられないようにする技術」に関して、
ノウハウが有るからです。

もちろん、インタラクティブであるゲームに対して、漫画と同じアプローチは適用できませんが、
プロット・脚本以前の「構成」のレベルでは、参考になるに違いないと期待します。

具体例は数えきれないぐらい有りますが、今回は説明しやすく、
長さも手頃なジョジョの5部を例にしたいと思います。
ジョジョ5部はざっくりと、下図(▼)のような構造になっています。
(記憶を頼りにしてるので不正確かもしれませんが、ご容赦ください)

ジョジョ5部の構成

ジョジョ5部の構成

以下のような特徴があります。

 【特徴1】
  一貫した大きな目的の中に、中間的な目的が有り、その下に小さい目的…と、
  入れ子のようになっており、最小単位のエピソードの中で起承転結を展開する構造になっている。

 【特徴2】
  話の中盤に、忘れられない位の大転機(★転機3)が有る。

これらの特徴は、「飽きられ防止」と、「作りやすさ」の2つを満たしていると思われます。
「飽きられ防止」は自明なので「作りやすさ」について言及しておきます。

特徴1について…
この構成であれば、先に「オープニング」と、「クライマックス~エンディング」を考え、
次に、中目標→小目標と言う風に、アウトラインから内側に向かって考える事で、
全体像を把握しながら詳細を詰める事が出来、一貫性を保てそうです。
ソフト開発で言う、プロトタイピングに似てますね。

さらに、話の変化(前述の(3))にも強そうです。
途中でボリュームが膨らみ過ぎたかと思ったら、「中目的」ぐらいの単位でばっさり落とす。
この場合、中目的同士は、なるべく依存が少ない事が前提になりますね。

特徴2について…
前半のストーリーは、中間の転機に向かって構成すればよいため、作りやすい。
後半のストーリーも、この転機をスターティングブロックにして、
ゴールに向かってダッシュ出来るので、作りやすい。

大転機のタイミングは、三幕構成で言うところの、セカンド・ターニングポイントよりも
前倒しにした方が作り易そうです。
中間点に転機を配置することによって、前半と後半のバランサーになってくれそうです。

「最後にどんでん返し」も面白いですが、よっぽど上手くやらないと、
取ってつけた感じになりそうです。

という事で、今回の短編RPGは、この構成で行きたいです。
続きます。次はモチーフ、プロットについて。

短編RPG制作 – その9 シナリオ作成に当たって

間が開いてしまいました。すっかり夏です。


今回も短編RPG制作についてです。
システムいじりも楽しいですが、アウトラインを固めるために、
そろそろストーリーを考えてみようと思います。

ストーリーについては漠然としていたのですが、
最近遊んだ「Undertale」の展開に大きく感動し、
インディーでもアイディア次第でこれ程のインパクトを生み出せるのか!
と奮い立ち、マジメに考えてみようと思った次第です。

(Undertaleの素晴らしさについては、今回は述べませんが、
 ゲームと言う媒体を最大限に生かした内容です。)

と言っても、私は当然ながらシナリオなんて考えたことも無く、何から始めたら良いかも分かりません。
こういう場合は、まずは型にはめて考え、オリジナリティは後から考えるのが良さそうです。

という訳で、教科書で勉強してみようかと、書籍を購入してみました。

おもしろいゲームシナリオの作り方 ―41の人気ゲームに学ぶ企画構成テクニック (GAME|DEV|LAB)

おもしろいゲームシナリオの作り方 ―41の人気ゲームに学ぶ企画構成テクニック (GAME|DEV|LAB)

この本を選んだ理由は、以下です。

 ・ケーススタディの解説(=過去の作品例)が中心になっている事。
 ・作品例に「Braid」「メタルギアソリッド3」「FFT」などが含まれており、著者と気が合いそうだと思った事。

で、これが、かなりの良書でした!

良かった点は以下。

 ・ストーリー構成を、幾つかに分類(※)していて、それぞれのメリット/デメリットが書かれている。
  ※「一本道」「マルチエンディング」「マルチシナリオ」「オープンワールド」等

 ・漫然と遊んでるだけでは気にしないような事もしっかり分析されており、かつ共感できる
  (FF7のストーリーは、「エアリスが決して生き返らない事」こそが
   感情移入の大きなポイントになっている事、等)

 ・単純に読み物として面白い。

ただ、執筆は2011年(翻訳は2014年)のようなので、当然ながら、ここ最近のゲームは載ってません。
この著者ならば、近年では「Undertale」、「The Last of Us」などが言及されていた
可能性が高いと思います。

私が著者なら、真・女神転生シリーズやSteins;Gate等を含めそうな気がします。


で、肝心の、どんなタイプのストーリーを作ろうかな?という話です。

私がUndertaleを遊んだ後だからかもしれませんが、
この書籍に書かれている中では、「マルチエンディング」タイプ(「「クロノ・トリガー」系)が良いなあと
思います。

ただ、私が作ろうとしているのは、2~3時間ぐらいのコンパクトな物であるため、
その中でうまく表現できる物にしないといけません。

つづく。

短編RPG制作 – その8 アクセサリ成長システム

GWもあっという間に終わりです。いかがお過ごしでしょうか?

前回、アクセサリ成長システム(仮)の導入目的について述べました。

もう少し掘り下げてみます。
アクセサリ装着画面の構成は、こんな感じでした。

アクセサリ装着画面(詳細)

アクセサリ装着画面(詳細)


①~⑥の意味は以下の通りです(その他は見れば分かると思われるので、省略)。
#名称説明
装備中のアクセサリ左記に同じ。スロット数(ここでは「指」)の分だけ装備可能。
スロット数は、イベントやアイテムで増加する(予定)。
所持しているアクセサリ左記に同じ。
習得スキル一定レベルに達することで使えるようになるスキル。
アクセサリ装備中のみ、使用可能。
効果アクセサリ装備中に得られる効果。
 例)「火に強い」「毒無効」といったバフの他に、「戦闘コマンド追加」など。
完成特典レベルMAXにした時に得られる報酬。
 例)「完成者に全スキル継承」なら、アクセサリを外しても、スキルの使用が可能になる。
アンチ同時に装備できない、相性の悪いアクセサリ。


思いつきなので、これから変更になる可能性も高いですが、
「成長する事」と「トレードオフを考える事」の楽しさが得られるように配慮したつもりです。

ここで言う「トレードオフの楽しさ」とは、
状況に応じて、強さを犠牲にした方が有利に進められる、という事です。

例)溶岩(ダメージ床)エリアでは「火のリング」を装備することで
  歩行ダメージが回避できるが、攻撃力や防御力は弱い、など。

「スロット数(ここではリング装着可能な「指」)については、
安易に増やすと、インフレや混乱の原因になるので、慎重に調整するつもりです。

主人公は成長しないので、アクセサリが1個も無い状態だと、弱すぎる事が予想されますが、
「アクセサリを装備していると通り抜けられないトンネル」
等が有ってもスリリングかもしれません。

で、今は大体の実装が終わっている段階です。
「レベル」や「経験値」が、「キャラクター」から「アクセサリ」に移ったことにより、
かなりの広範囲に改造が必要になりました。

E-R図っぽく(※)書くとこんな感じです。

レベル(経験値)の持ち方

レベル(経験値)の持ち方

(※ウディタのデータベースは、いわゆる関係データベース(RDB)では無いので、
 あくまでそれっぽくと言う意味です)

具体的には、例えば、レベルアップ時のリザルト画面です。

レベルは「キャラクターのレベル」ではなく、
間に1階層増えて「キャラクターのアクセサリのレベル」となるので、
表現方法を変えなくてはいけません。
今のところ、下のような感じにしています。
左が基本システム、右が自作システムです。

リザルト表示の改造

リザルト表示の改造

ではまた続きます。

この分だと、楽しそうなアートやシナリオに入るのは夏頃になりそうです。
ぼんやりと考え始めている所です。

映画の話 – ズートピア

ゴールデンウィークも終わりです。
ペルソナ5発売日決まりましたね。楽しみだ。さっそく予約しましたが、9月か…遊べるかな。
真女神転生4Fが超傑作なので、まだまだ遊んでます。

映画はズートピア見てきました。
映像については、言わずもがななので触れませんが、驚かされるのは脚本です
シュガーラッシュや、ティンカーベルで「どんな仕事にも価値が有る事」を述べたように
今回は「差別社会への反省」や、「多様性の受容」、などが教訓的テーマとなっています。

が、これだけの難しいテーマを、子供にも分かるように構成する
プレゼンテーションのレベルに驚かされます。
差別社会を描くなら、人間を動物に置き換えれば、確かに毒は抜けますが、
それを差し引いても素晴らしい脚本だったと思います。

ただ、「子供にも分かる」とは述べましたが、暴力表現が有るので、少々大人向けですね。

これまでに見た中で、差別社会を描いた映画では、
「クラッシュ」の構成や演出も素晴らしいと思いますが、こちらは少々難解で、やはり暗めです。
明るい映画ならズートピア、暗い映画ならクラッシュをお奨めしたいです。

次回は短編RPG制作の話に続きます。

短編RPG制作 – その7 システム – 成長について

体感型中年育成ゲーム(※1)のリザルト(※2)が帰ってきました。
綿密なパラメータ調整(※3)が功を奏したのか、なかなかハイスコアでした。
が、背が縮んでました。胃検査は、今までバリウムでしたが、次回から胃カメラにしよう。

※1 人間ドックの事。
※2 結果の事。
※3 糖質制限の事。


続きです。
過去にも書きましたが、グラフィック等は後になりますので、
当分、本カテゴリー「短編RPG制作」は地味~な更新が続きます。
最初のうちからグラフィックを作りこむと、手戻りになる可能性が高いためです。
よろしければお付き合い下さい。

さて、独自システムの作成に入っていきたいと思います。
今回は2つ、中心となるシステムを考えたのですが、1つは成長システムです。

RPGの醍醐味の一つに、キャラクターのレベル上げが有りますが、
「成長した」と感じる為には、数値の多寡、つまり「レベル数の絶対値」が、
かなり重要に思います。

もちろん、レベルの扱いはゲームによって異なるのですが、
プレイヤーは、1レベル上がるとどの位強くなるか、
おおよその尺度を持っていると思います。

つまり、ゲームに関係なく、単に「レベル10」と言った時に、
何となく、「どの程度の強さか」が想像できてしまうという事です。

標準的な商用RPGのクリアレベルは50~70ぐらいでしょうか。
プレイ時間は20~30時間として、平均して1時間に2~3レベルぐらい。

一方、今回作ろうとしてるのは、3~4時間程度です。
1時間に2~3レベルだとすると、クリア時はレベル10前後です。
「達成した」と感じるには、10は厳しい数字に思えます。

逆にクリア時にレベル50とすると、1時間に10レベル以上も上がる計算になり、
今度はインフレ感が出てしまう。なかなか難しい問題です。

—–
そこで、今回は、「主人公のレベル上げ」とは違う方法で、
達成感を味わってもらおう、と考えました。

まず、主人公から「レベル」を削除しました。
つまり、キャラクターは成長しません。

そして、なんと「武器」や「防具」も、(装備品としては)削除してます。
これは2つ目の自作システムの時に解説します。

おいおい何やってんだよ!と言われそうです。はい、かなり不安です(:
どうやって成長するの?というと、装備品(アクセサリ(仮))を成長させます。
つまり、「レベル」はアクセサリに持って行っています。

twitterでも2ヶ月ぐらい前に試作品を貼り付けましたが、
以下がアクセサリ(仮)の装着画面です。

アクセサリ装着画面

アクセサリ装着画面

アクセサリごとにレベルや特性が有り、習得できるスキルや属性が異なります。
(説明のため、「指輪(リング)」という事にしてます)
幾つかのスロットにアクセサリをセットする方式で、
他人が育てたアクセサリを装備する事も可能です。

最大レベルは各々8ぐらいですが、「アクセサリの数」によって、
達成感を補うのも、狙いの一つです。

長くなるので続きます。
良いGWをお迎えください。