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短編RPG制作 – その8 アクセサリ成長システム

GWもあっという間に終わりです。いかがお過ごしでしょうか?

前回、アクセサリ成長システム(仮)の導入目的について述べました。

もう少し掘り下げてみます。
アクセサリ装着画面の構成は、こんな感じでした。

アクセサリ装着画面(詳細)

アクセサリ装着画面(詳細)


①~⑥の意味は以下の通りです(その他は見れば分かると思われるので、省略)。
#名称説明
装備中のアクセサリ左記に同じ。スロット数(ここでは「指」)の分だけ装備可能。
スロット数は、イベントやアイテムで増加する(予定)。
所持しているアクセサリ左記に同じ。
習得スキル一定レベルに達することで使えるようになるスキル。
アクセサリ装備中のみ、使用可能。
効果アクセサリ装備中に得られる効果。
 例)「火に強い」「毒無効」といったバフの他に、「戦闘コマンド追加」など。
完成特典レベルMAXにした時に得られる報酬。
 例)「完成者に全スキル継承」なら、アクセサリを外しても、スキルの使用が可能になる。
アンチ同時に装備できない、相性の悪いアクセサリ。


思いつきなので、これから変更になる可能性も高いですが、
「成長する事」と「トレードオフを考える事」の楽しさが得られるように配慮したつもりです。

ここで言う「トレードオフの楽しさ」とは、
状況に応じて、強さを犠牲にした方が有利に進められる、という事です。

例)溶岩(ダメージ床)エリアでは「火のリング」を装備することで
  歩行ダメージが回避できるが、攻撃力や防御力は弱い、など。

「スロット数(ここではリング装着可能な「指」)については、
安易に増やすと、インフレや混乱の原因になるので、慎重に調整するつもりです。

主人公は成長しないので、アクセサリが1個も無い状態だと、弱すぎる事が予想されますが、
「アクセサリを装備していると通り抜けられないトンネル」
等が有ってもスリリングかもしれません。

で、今は大体の実装が終わっている段階です。
「レベル」や「経験値」が、「キャラクター」から「アクセサリ」に移ったことにより、
かなりの広範囲に改造が必要になりました。

E-R図っぽく(※)書くとこんな感じです。

レベル(経験値)の持ち方

レベル(経験値)の持ち方

(※ウディタのデータベースは、いわゆる関係データベース(RDB)では無いので、
 あくまでそれっぽくと言う意味です)

具体的には、例えば、レベルアップ時のリザルト画面です。

レベルは「キャラクターのレベル」ではなく、
間に1階層増えて「キャラクターのアクセサリのレベル」となるので、
表現方法を変えなくてはいけません。
今のところ、下のような感じにしています。
左が基本システム、右が自作システムです。

リザルト表示の改造

リザルト表示の改造

ではまた続きます。

この分だと、楽しそうなアートやシナリオに入るのは夏頃になりそうです。
ぼんやりと考え始めている所です。

短編RPG制作 – その7 システム – 成長について

体感型中年育成ゲーム(※1)のリザルト(※2)が帰ってきました。
綿密なパラメータ調整(※3)が功を奏したのか、なかなかハイスコアでした。
が、背が縮んでました。胃検査は、今までバリウムでしたが、次回から胃カメラにしよう。

※1 人間ドックの事。
※2 結果の事。
※3 糖質制限の事。


続きです。
過去にも書きましたが、グラフィック等は後になりますので、
当分、本カテゴリー「短編RPG制作」は地味~な更新が続きます。
最初のうちからグラフィックを作りこむと、手戻りになる可能性が高いためです。
よろしければお付き合い下さい。

さて、独自システムの作成に入っていきたいと思います。
今回は2つ、中心となるシステムを考えたのですが、1つは成長システムです。

RPGの醍醐味の一つに、キャラクターのレベル上げが有りますが、
「成長した」と感じる為には、数値の多寡、つまり「レベル数の絶対値」が、
かなり重要に思います。

もちろん、レベルの扱いはゲームによって異なるのですが、
プレイヤーは、1レベル上がるとどの位強くなるか、
おおよその尺度を持っていると思います。

つまり、ゲームに関係なく、単に「レベル10」と言った時に、
何となく、「どの程度の強さか」が想像できてしまうという事です。

標準的な商用RPGのクリアレベルは50~70ぐらいでしょうか。
プレイ時間は20~30時間として、平均して1時間に2~3レベルぐらい。

一方、今回作ろうとしてるのは、3~4時間程度です。
1時間に2~3レベルだとすると、クリア時はレベル10前後です。
「達成した」と感じるには、10は厳しい数字に思えます。

逆にクリア時にレベル50とすると、1時間に10レベル以上も上がる計算になり、
今度はインフレ感が出てしまう。なかなか難しい問題です。

—–
そこで、今回は、「主人公のレベル上げ」とは違う方法で、
達成感を味わってもらおう、と考えました。

まず、主人公から「レベル」を削除しました。
つまり、キャラクターは成長しません。

そして、なんと「武器」や「防具」も、(装備品としては)削除してます。
これは2つ目の自作システムの時に解説します。

おいおい何やってんだよ!と言われそうです。はい、かなり不安です(:
どうやって成長するの?というと、装備品(アクセサリ(仮))を成長させます。
つまり、「レベル」はアクセサリに持って行っています。

twitterでも2ヶ月ぐらい前に試作品を貼り付けましたが、
以下がアクセサリ(仮)の装着画面です。

アクセサリ装着画面

アクセサリ装着画面

アクセサリごとにレベルや特性が有り、習得できるスキルや属性が異なります。
(説明のため、「指輪(リング)」という事にしてます)
幾つかのスロットにアクセサリをセットする方式で、
他人が育てたアクセサリを装備する事も可能です。

最大レベルは各々8ぐらいですが、「アクセサリの数」によって、
達成感を補うのも、狙いの一つです。

長くなるので続きます。
良いGWをお迎えください。

短編RPG制作 – その5 システム – パラメータをシンプルにした

年度の境目の慌ただしさも少々落ち着いてきました。

MODOも10の大台ですか。
今のところ、特に必要な機能は無さそうですが、
私の場合は完全に趣味なので、楽しそうだという理由だけで買ってしまいそうです。
ドラクエ新作発表とあまり変わらん感覚です。いや、年一回だからKOFか。


承前。短編RPG制作の話。
さて、改造しやすくしたところで、いよいよ本番です。
まず、基本システムで、各ステータスがどのような意味を持つのか?を整理してみました。

コモン208:【基本システムVer2.10説明書】にも説明が書いてありますので、
具体的な計算式は省きます。どこで処理しているかだけ記載します。

<基本システム(v2.10)のパラメータ>

#パラメータ何に作用する?どこで処理してる?
1攻撃力ダメージ値コモン165:「X[戦]┗単体処理」の290行目
「技能を使用した場合の処理」
で処理。
2防御力ダメージ値同上。
3精神攻ダメージ値同上。
4精神防御ダメージ値同上。
5敏捷性戦闘時の行動順・コモン157:「X[戦]コマンド登録」で、
 発動者・対象コマンド・敏捷性を紐づけ。
・コモン194:「X┣◆行動順の計算」で、
 上記の「敏捷性」を元に、行動順を決定。
6命中率攻撃の成功率#1と同じ。具体的には
310行目の「【2.1】 成功率が技能依存か武器依存時かで分岐」
という個所。
成功率が0%以下ならミス。
7回避率攻撃の成功率同上。
8クリティカルクリティカルヒット率
(最終的にはダメージ値)
#1と同じ。具体的には、
「【2.5】 クリティカル判定」
という個所。

見て分かる通り、「敏捷性」を除いては

コモン165:「X[戦]┗単体処理」

で処理しています。
当然ながら、このコモンはかなり大きいので、
大改造する場合は、分割してからの方が良いかも知れません(私は分割しました)。

前回までで調べたように、値の受け渡しは至る所で行われて、
なおかつ色々な補正が掛かりますが、大筋は結構シンプルなのが分かりました。

役割がスッパリ分かれてます(※)ので、置き換えもあまり難しくないです。
(※例えば、敏捷性がダメージに影響することはない、という事)

で、いったん、こんな感じにしてみました。

<今回の短編RPG用の新パラメータ>

#パラメータ何に作用する?備考
1攻撃力ダメージ値変更なし。
2防御力ダメージ値変更なし。
3[NEW!] 精神力ダメージ値「精神攻撃」と「精神防御」を統合。
攻撃と防御の割合はT.B.D.
4[NEW!] 素早さ行動順、命中率、回避率、
クリティカル率
「敏捷性」を拡張。
5[NEW!] 運命中率、回避率、クリティカル率、
アイテムドロップ率
新規。
6命中率(隠し)攻撃の成功率変更なし。
ただし、プレイヤーには見せない。
7回避率(隠し)攻撃の成功率同上。

「命中率」と「回避率」については、さすがに独立して残さざるを得ないようです。
鳥系モンスターのように、極端に攻撃の当たりにくい敵など、
対象者ごとに固有値として持つ必要が有るため。
ただし、プレイヤーには見せず、「運」と「素早さ」によって決まる値とします。
おお…何だか、運がめちゃ重要だ(笑)

ちなみに個人的にRPGでは、「運」というパラメータが結構好きです。
ゲームによって効果が大きく違いますが、何となく有利になりそうな曖昧さが好きです。
女神転生でも運をよく上げてました。

という事で、具体的な計算式は未定ですが、「運」と「素早さ」を入力とし、
「命中率の増分」「回避率の増分」「クリティカル」を出力とするコモンを
ブラックボックスとして作っておきます。
追い追いチューニングします。

ここまで出来たので、記念写真をパシャリ。ぐっとシンプルになった感じ。

新パラメータ記念写真

新パラメータ記念写真

ためしに戦闘してみたら、意外と戦えました(笑)。
ではまた。続きます。

短編RPG制作 – その4 システム – ステータス関連DB

先月の事ですが、スペインのノワール映画「マジカル・ガール」見てきました。
変わった映画が好きな方にはお奨めです。
独特の間もさることながら、シニカルなタイトルの意味に感心した。

最近では、漫画「僕だけがいない街」がそうでしたが、
漠然とした、或いは初めはよく分からないタイトルの意味が、
話が進むにつれ明確になっていく過程で得られるカタルシスは、非常に強烈です。


承前、ウディタ道のお話。
さて、ステータスをシンプルにするため、リファクタリングをしてみました。

まず、複数のデータベースにパラメータ(攻撃力等)がコピーされて混乱しやすいので、整理してみました。
ステータスを保持するDBは、基本的に5面あります。下表のような感じです。

#DB項目名DB種別・Noいつ
使う?
説明
1主人公ステータス可変0移動中装備や状態異常が加味されない、基本的状態。
レベルアップによる変動は加味される。
2主人公一時DB可変17移動中#1に装備や状態異常が加味されたもの。
ステータス表示画面に見えるのはこの項目。
3戦闘一時ステータス[基]
(基本攻撃力など)
可変10戦闘中戦闘時の基本的な状態。
戦闘開始時に、#1からコピーされる。
戦闘終了時に、(必要に応じ)#1に書き戻される。
4戦闘一時ステータス[基]
([一時]計算済み攻撃力など)
可変10戦闘中#3に装備や状態異常が加味されたもの。
戦闘処理では、基本的にこれが使用される。
5敵キャラ個体データユーザ9戦闘中戦闘開始時に、#3の敵用の領域にコピーされる。
敵キャラなので不変。

図示すると、こんな感じです(クリックで拡大)。
青の矢印が、攻撃力等のパラメータのコピーを表します。
ステータス管理DBの関係

ステータス管理DBの関係

※これに加え、武器や防具によるパラメータの増分を保持する領域や、
 細かい所では、レベルアップ時のステータスアップ表示用の一時領域が有ります。


さて、ここまで分かったので、DBの構成を変えてみました。
各種DBで重複したパラメータを、外出しにしました。
具体的には、こんな感じ(下図・クリックで拡大)。

例)
可変DBに新しいDBタイプ(ここでは「1:┣ [能力]基本値」)を追加して、
「0:主人公ステータス」の攻撃力などを、新しいDBタイプに移動します(下図)。

DB構成変更(例)

DB構成変更(例)

 【注意】今回は説明のために、新しいタイプを1番目に「挿入」しましたが、
   DBの構成を変えると、基本システム内の至る所に影響が有ります。
   心配なら末尾に追加した方が良いでしょう。慎重に。

…と、こういった作業を、全てのDBに対して行います。移動元のDBからは、当然ながら削除します。
 パラメータの順番・数はぴったりと一致させる事。
  ※ウディタで言う所のデータベースは、型のみを定義する概念はないため、
   各々のDBで実体の定義が必要になります。

で、ちょっと見通しが良くなっただけで、何が嬉しいの?と思われるかもしれませんが、
これにより、下のようなコードが可能になります。


【例】
 コモン122:X[移]一時ステ計算<初期化>(前の図の、#1→#2へのコピーに相当)
 を、ループで書き直してみた

コモン122:X[移]一時ステ計算 修正例

コモン122:X[移]一時ステ計算<初期化> 修正例

 ※ループ終了条件の通常変数 “STATUS_PARAM_NUM_MAX”は、
 システムの開始時に、

   ■DB読込(可変): V4[STATUS_PARAM_NUM_MAX] = 可変DB[タイプ┣[能力]基本値の内容数]

 と初期化してあります。


ここで重要なのは、右側はコードが短くなっている事ではなく、
個々のパラメータ(攻撃力など)に依存しない処理になっている事です。
つまり、メンテナンス・フリーということになります。
(仮に「運の良さ」など、パラメータが幾つ追加になっても、このコピー処理には手を加えなくて良い。
 もちろん、DB側のメンテは必要)

…と、これは一例で、こういった作業の繰り返しで、改造をしやすくしていきます。
闇雲に改造するより、最終品質が良くなると判断した次第です。
一般のソフトでも、データ構造次第で、驚くほど処理がシンプルになる事は珍しくないです。

ま、一番のメリットは、こういった調査の中で、頭の中が整理されていくという事なのかもしれません。
ではまた。続きます。道は長いです。

短編RPG制作 – その3 システム – ステータスの改造

バットマン vs スーパーマン 公開日に見てきました。
アクション映画は通勤帰りの平日ナイターに限る。疲れて熟睡できます。
ノーランバットマンとはまた違った香りがして楽しめました。


承前

当分の間、本カテゴリ(“短編RPG制作”)の記事は、ゲームシステムなど、中身の話になるので、、
絵的には地味な更新になると思います。

絵や音については、開発後半になると思います。。が、よろしければおつきあいくださいませ。


さて、ウディタの基本的な構造をもっと知っておこうと思います。
今回の作品は単純化を目指しているので、まずは目に付きやすい、
ステータスパラメータの整理から始めました。

基本システムでは、キャラクターのステータスとして
以下の8つのパラメータが有り、バトルでのダメージ値が算出されます。
 (HP/SPといった消耗ステータスは除きます。)

(1) 攻撃力
(2) 防御力
(3) 敏捷性
(4) 精神攻撃
(5) 精神防御
(6) 命中率[%]
(7) 回避率[%]
(8) クリティカル[%]

このうち、(4)~(8)に関しては、
普段RPGをプレイしないようなプレイヤーにとっては、とっつきにくいかも知れません。
精神攻撃と精神防御のトレードオフを楽しむ戦略も有ると思いますが、
今回のゲームでは、もっと違う所に戦略性のフォーカスを当てたいです。

そこで今回は、以下のようなシンプルな構成に再構築したいと思います。

(1) 攻撃力(そのまま)
(2) 防御力(そのまま)
(A) [NEW] すばやさ(≒敏捷性)
(B) [NEW] かしこさ
(C) [NEW] 運の良さ

「(3)~(8)」を、「(A)~(C)」にマッピングするイメージです。

思いつきなので、詳細は、作っているうちに変わるかもしれない。

さて、この「変わるかもしれない」というのが重要かつ厄介で、
将来的には「魅力」などのパラメータも入れたくなるかもしれません。

さらに、この改造はそうそう簡単ではありません。
基本システムのDBで、(1)~(8)の値、または増分をワンセットで格納している個所は、
10か所に有ります(下図)。
それらが必要に応じて同期、ミラーリングされて動作する仕組みになっています。

ステータスを保持しているDB

ステータスを保持しているDB

現状、ステータスの種類が増減するたびに、上記のDBを設定/参照している処理の
全てに手が入る事になります。
今後、ずっとそのメンテナンスを続けるのは骨が折れます。

というわけで、まずは今の仕様を一切変えずに、改造をしやすくする仕組みに作り替えたいと思います。
いわゆる、リファクタリングです。

リファクタリングは、オブジェクト指向を駆使すると非常に強力なのですが、
ウディタは、現段階ではカプセル化を初めとするオブジェクト指向的機能をサポートしていないので、
今の仕組みで、やってみたいと思います。
今のウディタでも、工夫次第で、改造がだいぶ楽になります。

また、広く浅く基本システム全体を触ることになるだろうので、勉強にもなるだろう、という目論見です。

リファクタリングに興味のある方は、
Martin Fowlerの名著「リファクタリング」を一読してみると良いと思います。
※この書籍は、オブジェクト指向設計が前提です。

リファクタリングを使いこなせば、大きなプログラムを闇雲に改造して
破綻するような危険性が減ると思います。

ではまた。続きます。