「いけにえと雪のセツナ」遊んでみました。
「刹那」「久遠」といったキーワードから、私の好きな仏教的時間観、無常感が味わえるかも?
と、少し期待していたのですが、そういう話ではありませんでした。
が、普通のRPGとしては楽しめました。同じチームの作品が出たら、次も買いたいです。
ただ、ずっと雪景色が続くのですが、ストーリーやシステムに、もっと雪国である必然性が有れば、
「どこまで行っても変わり映えしない」という印象が拭え、説得力を増したように思います。
ところで、セツナを遊んでいて気付いたのですが、
ウディタの基本システムに、数値入力ボックスが備わっていないので、自作してみました。
よくあるこんな感じの、数値を増減するUI部品です。
車輪の再発明になってるかも知れませんが、勉強も兼ねてるので、良しとします。
この数値ボックス、RPGではお馴染みですが、
手元にあるセツナと、真女神転生4Fとでは、仕様が違ってて面白いと思いました。
(上限値をオーバーしようとすると、前者は上限で止まりました。後者はループするようになってました。)
承前。
さて、だいたい準備が終わり、自作システム作りに行きたいですが、
その前に、今回なぜ「単純化」にこだわっているのか?を
もう少し掘り下げてみたいと思います。
■理由1:ユーザーが考える事が少なくて済み、分かり易いから。
もちろん、これが一番の理由ですが、他にも理由が有ります。
■理由2:現実世界との親和性を高めるため。
ソフトウェアにおいてユーザーに「何を見せるか」というのは極めて重要ですが、
言い換えると「何を隠すか」も重要という事になります。
テレビのリモコンに電圧調整が付いていても困ってしまうのと同じで、
ユーザーにとって難度が高すぎる、もしくは滅多に触らない機能が、
いつも見えるところに有ると、一気に敷居が上がってしまいます。
とはいえ、この抽象と具象のバランスというのは大変難しく、
ユーザーによって優しい仕様と、実装者にとって優しい仕様が、
トレードオフになる事がよく有るんですね。
「仕様の単純化=作り易い」という事ではなく、むしろ難しい場合の方が多いと思っております。
私もいつも悩んでいます。で、今回は、私自身の訓練も兼ね、
徹底的にユーザー(ゲームならプレイヤー)に優しい仕様を考えたいと思っております。
今回の短編RPGでは、
「映画や小説に置き換えても、違和感のない言葉を使う」
というのを心掛けています。
例えば、ある映画で、怪物と対峙して
「こいつは防御力が高すぎる、ここは一旦引くべきだ」
という台詞が有ったとします。
これを
「こいつは精神防御力が高すぎる、物理で攻撃すべきだ」
…のように、いかにも特定層向けの言葉が出てきたら、
一気に敷居が上がってしまうでしょう。
こういった傾向をなるべく抑えていきたいという事です。
■理由3:システムとストーリーの親和性を高めるため。
直感的である事には、単に分かり易いという以外にも、
メリットが有ります。
例えば、「精神が強くないと突破できないイベント」等、
戦闘以外の、ドラマ部分にも応用が利きやすくなるはずです。
もし、「精神」が「精神防御力」に置き換わったとしたら、
ドラマとしてはピンときませんよね。
個人的に、古くはFF7のマテリア、サガフロ2のアニマのような、
システムとストーリーが融和したゲームが好きです。
今回は、こういった直感性を目指している次第です。
あくまで「今回は」なので、次回が有れば、
もっとヘビーユーザー向けのものも考えるかもしれません。
ではまた。
次から、いよいよ独自システムに入っていきたいと思います。